ジュノ「あー疲れた……。」
俺は、あの公演をキッカケに監督に認められ、
まだ脇役ではあるが、
立て続けにいい舞台の仕事がもらえている
今日も一日中稽古でクタクタだけど…
卒論しねーと間に合わないから、
疲れた体に鞭打って、研究室にやってきた
ガチャン
ジュノ「さすがにこんな深夜誰も来てねーよな…」
電気をつけると、
机を枕にぐっすり眠っているセンセがいた
俺はビックリして思わず大きな声を出した
ジュノ「センセ!」
「う……うぅん……ふぁあ~」
センセは気持ちよさそーに欠伸をする
「あ、ジュノ。遅い( ̄^ ̄)」
そして少しふてくされた顔をする
ジュノ「はぁ?遅いって…俺を待ってたの?」
「まあね♪」
あれ?今日は素直じゃん?
ジュノ「じゃぁ、電話しろよー。そんなに俺に会いたかったの?」
「そう♡ジュノ師匠に相談したくて……その前に頭整理しよーと考えてたら、寝ちゃてたみたい」
ジュノ「はぁ?なんだそれ(笑)
全然気楽そーな悩みじゃん!」
「そんな事ないよ!真剣な、恋の悩みなんだから!」
ジュノ「恋?………ふーん。じゃ、センセ、聞いてやるから卒論チャラにしてくれる?♡」
「……それは、無理!」
ジュノ「じゃ、俺忙しーーーーーーーーーーーから、
聞く時間なーい」
俺は、ソッポ向いた
センセ、悩んでる顔してねーし。
むしろ……決めた事、聞いてほしー感じ?
「じゃ、じゃあ!卒論提出前に見てあげるから!
アドバイスする!」
ジュノ「………プラス、マックのおごり。」
「OK♪」
センセ、相変わらず、必死で可愛いー(笑)
どーせ、元彼の事だろ?
ジュノ「で、何?新しく好きな男でも現れた?
もしくは、俺に惚れたとか?♪」
「……なんか、今日スッゴくたくましい女子とランチしたの…」
ジュノ「はぁ?」
おーい、無視かよー!
「その子ね、恋の為に、夢とか目標とか捨てて、
外国に行くんだって……」
ジュノ「へぇ~」
「有り得ないでしょ?でも、スゴくない?」
センセ、目キラキラしてるし(笑)
そんなに好きか、元彼の事。
ジュノ「バカだな、その行動。」
「……やっぱりそうだよね…」
明らかにシュンとした!
わっかりやすー(笑)
分かったよ、後押ししてやるよ、センセ。
ジュノ「でも、その人にとっては、正解だろ?」
「え?」
だから、期待の目をするなって(笑)
ジュノ「ぷっ(笑)」
「な、何?なんで笑うの??」
ジュノ「いや、ごめん(笑)なんでもない(笑)」
真面目に話してやるか……
ジュノ「実は俺も、好きな女諦めた事があるんだ。」
「え?」
ジュノ「お行儀良く、あっさり別れてさ~後悔して会いに行ったら、もう引っ越して連絡とれなくなってた……」
「ええっ」
うわっ、センセ目潤んでるし!
ジュノ「あ!でも、お互い二股だったし、しょーがなかったんだぜ!」
「え!Σ( ̄□ ̄)!今、ジュノ、辛かったんだって…泣きそうになったのに…二股はダメだよ(怒)」
ジュノ「……いーじゃん、俺の事だし。ってか、センセ続き聞けよ!」
「あ、はい」
ジュノ「で、未練あるのに、想いを消化出来ずに別れたから、今でも忘れられなんだ。」
そう。自分で分かってるんだ……
ジュノ「いつも新しい彼女と上手くいかないのも、
俺がこんなんだからなんだ……。
だ・か・ら!くいは残さねー方がいいし……
その恋の為に海外行くってのも正解って訳。」
俺が話終わって、センセを見ると…
センセは滝のように涙を流していた
ジュノ「え!センセ、な、なんで泣く??!」
「だっでぇ~!ジュノ、やっぱりその人の事愛してたんだって、辛いねえええーん。」
ジュノ「わ、分かった!センセありがとう!
俺、今は元気だから、泣きやんでって!」
「う、ヴーん」
ほんと、センセ、見た目はクールなのに、
このギャップ(笑)
愛してた…っか
人に言われると不思議だな
そーだったんだろーか…
もう、わからねーよ……
ただ、センセのせいで
今も彼女を思い出してしまう
ただ…
今も胸が痛い
これは、センセには秘密にしておこう
ジュノ「なぁ、だからセンセも、自分が選んだ道なら正解だって!」
俺はこーして、
恋には臆病だったのに、
少し強くなったセンセの背中を押したんだ
※お写真お借りしました
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